住宅ローンのリスク!組む前に知っておくべきこと


世の中の多くの人にとって、住宅の購入は「人生における最も高価な買い物」だと思われます。
人はものを買う時にはお金を支払いますが、数千万円する住宅を現金で簡単に買える人はそうそういません。そこで、住宅ローンという独自の借り入れ制度があるのですが、多くの人は不動産会社の営業マンに言われるがままに住宅ローンを組んでしまっているのが実情です。
当然、住宅の営業マンは自分の営業成績を維持するため、顧客にできるだけ高い物件を買ってほしいという思いがあります。お金を貸す銀行側としても、できるだけ大きな金額を長い期間借りてくれた方が、金利をたくさん摂ることができます。
今回はそんな住宅ローンについて、リスクとして知っておく必要があるなと感じることをまとめて記事にしました

住宅ローンとは


住 宅ローンは文字通り「住宅を購入するための資金の借り入れ」の事を指します。この住宅ローンを借りるためには銀行からの審査が必要になりますが、実際は結 構ゆるくお金を貸し付けてくれることが多いです。世の中の多くの人は、住宅を購入する際に、この住宅ローンという制度を利用します。

 

住宅ローンは「年間数パーセントの金利」を銀行に払いながら、家の購入金額も同時に数十年間支払っていくというものです。あとでもご説明しますが、この数パーセントの金利がとても大きな負担になることが多いです。

 

住 宅ローンで購入すると、確かに自分たちはその家に住むことはできますが、それは自分たちのものではありません。銀行による「抵当権」という権利がくっつい ていて、ローンの支払いができない場合、銀行はその権利を発動して容赦なく家を銀行のものにして他に転売しようとします。

 

住宅を買うことは一世一代の大きな買い物のため、この制度を利用すると「住宅ローン控除」という国が定めた税制上の優遇措置を受けることができます。

 

一般には住宅ローンを借り入れる際には、年収の5倍までなら借りられるという法則があるそうです。年収500万円の人なら、2500万円の借り入れが可能というわけです。

 

でも、それだと実際にはかなりきついようです。それを試算してみることから始めましょう。

 

住宅ローン年収の5倍で組んだ場合の試算


先ほどの年収5倍まで住宅ローンが組めるという話がありましたが、実際に合計でいくら払う必要があるのかを試算します。
2500 万円の資金を35年ローン金利2%で借りる(ボーナス支払いなし、頭金なし)と仮定して住宅ローンシミュレーターにかけると、なんと合計で3478万円の 支払いが必要になります。月々の支払いは82800円となります。これは1000万円近い金額を金利として銀行に支払っていることになります。
こうして35年間、この住宅ローン返済という縛りが課せられるわけです。2500万円の資金ですら、こうなのです。その倍の5000万円のローンを頭金なしで組んでしまうとどれだけ大変かは言わなくてもわかると思います。
82000 円なら月々いけるのではないかと思う人もいるかもしれませんが、実際には35年の間に何があるかわからないのです。この35年ローンというのはあくまで 「働き手」が健康に返済期間が終わるまで働き続けることができる、そして企業の中でこれまでと同じくらいの給料をもらい続けることができることを前提とし たものなのです。
ただそのような前提の歯車が少しでも狂うと、生活が一気にきつくなるのが住宅ローンの怖いところです。
例えば不況によりボーナスがカットされたり、リストラにあって無職となってしまったりと長い人生には思わぬアクシデントが付きまといます。そんなアクシデントがあるだろうということを考慮せずに住宅ローンは組まれている傾向があります。
あるファイナンシャルプランナーが書いた本を読んで驚いたことがあります。
それは、金銭的に豊かな人生を送るために組んでいい住宅ローンの上限は、「年収の2倍まで」と言うことでした。「そんな金額で買える住宅なんてないよ」という人は、まだまだ家を買えるほどの年収に至ってはいないそうです。
つまり、さきほどの年収500万円の人が組めるローンの金額は1000万円ということになります。この金額であれば、非常に余裕のある暮らしを送りながら返済をしていけるようです。
さて住宅ローンですが、無理してでも組んでしまう人が後を絶ちません。それはどうしてでしょうか。

住宅ローンを無理してでも組んでしまう3つの理由


住宅ローンを無理してでも組んでしまう(但し、本人は無理にとは思っていない)のには根深い理由があります。
  1. 持ち家神話
  2. 住宅ローン控除の存在
  3. 金利に対する知識不足
1 持ち家神話
これはいわゆる「持ち家は資産だ」だという思い込みです。いまだに根強く残っています。

 

実際には持ち家は資産ではありません。確かに売却すればお金が手元に残るので、資産になりえますが、ただ持っているだけでは持ち家は資産ではなく負債です。

 

というのも、持ち家には固定資産税という税金がかかります。また、古くなれば修繕費用がかかります。にもかかわらず、キャッシュは生み出さないため、年間収支は常にマイナスとなります。そのため負債なのです。

 

なのに持ち家を資産だと思ってしまうのは、「そう思い込まされている」からです。結婚をしたら新築住宅を購入して住むことが一種のステータスだと考えている人(特に女性に多い)がいまだに数多くいるのも、企業の広告戦略にどっぷりとはまっているのです。

 

これを認識していない人が、住宅ローンを組んでまで持ち家を買ってしまうのです。
2 住宅ローン控除の存在

 

つぎに住宅ローン控除の存在も厄介です。住宅ローンを組むと、◯年間借りている金額に応じて数十万円分の給料が残ることになります。

 

ちなみに生命保険などの保険に入っていると、所得控除という税金の優遇措置が受けられますが、住宅ローンの場合には、保険よりも優遇される税額控除という措置になります。

 

所得控除と税額控除は大事な考え方なので知っておきましょう。

 

3 金利に対する知識不足

 

金利は非常にこわいものです。

 

「カイジ」という人気漫画シリーズがありますが、その中で借金に対して複利で金利がかけられている場面がありましたが、金利の本当のこわさがよくわかる漫画でした。

 

実際には、カイジのような世界における金利設定は違法なためあり得ないのですが、住宅ローンにおけるほんの数パーセントという金利も実は気がつかないうちに、じわじわ生活を苦しめる怖いものなのです。

 

例えば、5000万円を年利2%で借りたとしましょう。単純計算で、最初の年は年間100万円近い金額を金利に充てる必要があるのです。金利だけです。

 

大 抵は「元利均等返済方式」により、元本(借りた金額)と金利分を長い期間に均等の金額を支払っていきます。金利にも支払いが当てられていることがポイント です。金利に充てることができれば、その分元本の減りがゆっくりとなり、長期間金利分を支払わせることが可能となります。

 

住宅ローンを組む人は、これについて知識不足な人が多く存在しています。

住宅ローンで生活苦に陥らないための対策


ここまで住宅ローンがどれほど怖いものか、そしていかにたくさんの人が気軽に住宅ローンを組んでしまうかをご説明していきました。

 

では、これからは住宅ローンで生活が苦しくならないようにするためにどうしたらよいのか対策を書いていきます。
1 住宅ローンを組まない

 

そもそも住宅ローンを組まないという選択肢を選ぶことができます。もともと持ち家神話を作ったのは政府、銀行、不動産会社の策略のようなものです。その戦略にあえて乗る必要はないでしょう。

 

住宅ローンを組まないには2通りの意味があって、そもそも家を購入するつもりはないので組まないというもの、それから現金一括で家を買うので組まないというものがあります。

 

例えば賃貸住宅に住み続けると一生持ち家にする必要はなく、ライフスタイルに合わせて住居を変えることが可能です。子供が独り立ちをしたら、快適でより狭い住居に引っ越すこともできるのです。

 

お金がないから賃貸ではなく、お金があっても賃貸という選択肢がこれからの時代はあっても良いのではないかと考えています。

 

すでに持ち家神話は崩壊しています。「持ち家は資産」という意味不明な考え方を捨てて、新しいライフスタイルを模索する段階に来ているのです。

 

次に、住宅を現金一括で購入するという方法があります。

 

すでにお金をたくさん保有していてそのうちの一部を住宅の購入に充てるという方法です。金利を払う必要がないのである意味で最高の買い方であると言えます。ただし、もちろんそのためには資産を多く保有している必要があります。

 

例えば、株式投資などの資産運用で住宅を一括で買っても十分な資産を築けたのなら、いっそのこと現金購入も良いのではないでしょうか。
2 頭金をできるだけ大きくする

 

頭金が大きいとそれだけ住宅ローンの支払いが楽になります。

 

例えば4000万円の家を購入するとして、頭金が2000万円だった場合と0円だった場合を考えてみましょう。

 

①4000万円の物件を住宅ローン25年、金利2.5%で頭金0円で買う場合

 

総返済金額 

 

5384万円

 

月々の支払い 

 

17万9400円

 

②4000万円の物件を住宅ローン25年、金利2.5%で頭金2000万円で買う場合

 

総返済金額

 

4692万円(頭金分2000万円+返済金額2692万円)

 

月々の支払い

 

8万9000円

 

まず総返済金額が700万円近く異なることがわかります。

 

現在株式であれ預貯金であれ、現金をたくさん保有しているのであれば、頭金をできるだけ多く払うことが金利の支払いを少なくするための方法です

 

3 それほど高くない住宅をローン購入

 

先ほど住宅ローンの解説の場面でもご説明しましたが、非常に余裕のある暮らしを送るためには住宅ローンは年収の2倍で組むと良いと解説しました。さすがに年収の2倍は大げさであったとしても年収の3倍ほどの金額の住宅購入であれば余裕な暮らしを送ることが可能です。

 

そもそも高い住宅に住むのでなければ、手取りの2倍、3倍ほどの住宅を買うことができます。

 

例えば、2500万円ほどの住宅を頭金1000万円支払い、残りの1500万円を金利2.5%の住宅ローンで組むと手取りが500万円の人でも余裕のある暮らしができるのです(毎月の返済額は6万7000円程度)

 

場合によっては繰上返済なども利用して住宅ローン支払い期間を短くすることもできるでしょう。自分の年収に対して余裕のある住宅にすむことも住宅ローンで苦しまないための対策です。

まとめ


住宅ローンは簡単に言ってしまうと、「人生における最も大きな借金」です。

 

無計画に業界担当者に言われるがままローンを組んでしまうと、無理のある返済を強いられせっかくの大切な人生を住宅ローン返済に縛られたまま生きていかなければなりません。

 

自分にとって住宅ローンは必要なのかどうかをまずは考えて、必要であればどう組むのがベストなのかを考慮して組む必要があるのです。

 

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