株式投資を成功させたい初心者のための入門的知識


先行きの見通せない世の中で年金や預金だけでは不安な方が増えているようです。

 

そんな中で、資産運用の手段として、これから株式投資の知識を身につけたいと思っている方も多い事と思います。

 

このページでは株式投資を始めてみたい初心者のかた向けに入門的な投資の知識を書いていきます。

 

 

長めの記事ですが一通り目を通していただくことで、株式投資ってこういうものなんだと漠然と全体像を把握できるようにまとめてみました。多少初心者の方にとっては難しいところもあるかもしれませんが、お役に立てると幸いです。

 

 

1 株式とは


株式とは企業が事業を運営するための広く一般から資金を調達するためのものです。


企業も事業をおこなっていく上では資金が多ければ多いほどやりやすいわけです。資金集めのために銀行から借り入れを行ったり社債を発行したりします(これらは借金)が、株式も同じように主流の資金調達方法になっています。


そのため、できるだけ多くの投資家に出資をしてもらえるように業績向上に向けた努力や株主還元など様々な努力を行います。


企業は利益が上がるとその分を株主に返す必要があります。それは時に配当という形で株主に配られます。配当以外には優待(心ばかりのお礼)という形をとることもあります。利益率が高いことと還元率が高いこと、この2つが両立すると株主からは魅力的な企業だとみなされます。


一方で、投資家は企業をみて、自分たちの投資した金額が有効活用されているかどうかを常にチェックします。


自分たちが投資した金額に対して、相対的に小さな金額の利益しか挙げられていないのであれば、その企業に対してもっと業績向上のための努力をしろと主張できますし、もしそれでも改善しないようであれば投資先を別の投資先へと変更することもあります。


投資先が変更されるということは、株を売られるということでありその分株価が下がります。企業は株主に株をできるだけ長期間保有してもらえるように常に企業努力をおこなっていく必要があるのです。


つまり、企業の実質的な所有者は、社長でも社員でもなく株式を保有する「株主」なのだということです。そこから株主は企業に対してさまざまな権利を有しています。


株式とは、企業が出資してもらった代わりに発行するもの(今は電子化されてます)であると同時に、投資家が権利を主張するためのものなのです。

 

2 取引に関して(現物と信用の区別)


株取引に於いては、「買い」と「売り」の別のほか「現物」と「信用」かという区別があります。

  1. 現物の買いと売り
  2. 信用の買いと売り

1 現物の買いと売り


まずは現物の買いと売りからです。初心者だと通常はこちらからのスタートですね。


買いは株式を買うことを指し、売りは持っている株式を売ることを指します。投資家は自分が買う位置から株価があがるだろうと考えて株を買います。


株を買うと、その株式を「保有」していることになります。現物はあくまで保有するか、それを手放すかという取引です。


もしその株価が順調に上がり、自分の買った位置より高い値段になると投資家は一旦その株式を売ることがあります。これを「利食い」といいます。


逆に株価が下がり、損失がではじめた場合に、これ以上損が膨らまないように一旦株式を売ることもあります。これを「損切り」といいます。


また投資家のスタンスが長期投資ならば利食いや損切りをせずにその株式を保有しつづけることもあります。長期的に企業を応援していくならば一時的な株価の動きに左右されないスタンスと言えるでしょう。

ただ長期とはいえ企業が赤字になったり、企業の継続に疑義が生じるなどその企業に本当に魅力がなくなった場合には、見切りとして株を手放し他の投資先を探します。


株取引は、企業の状態を把握して投資家たちが株を保有したり、手放したりするものなのです。これが株取引の基本である現物取引です。

2 信用の買いと売り


次に信用の買いと売りです。


信用取引とは一般に「手持ちの資金」を担保にして「手持ち以上の資金分の株式」を売買したり、株券を借りて先に売り、あとで買い戻して返却して利益を上げようとする売買のことをいいます。


つまり本来自分が買うことができない量の株を買うことができます。また先に株式を売ることができます。


信用の買いは、簡単に言えば一時的に借金をして株を売買するということです。現行では手持ちの3.3倍くらいの資金を借りることができます。


信用の売りは、別名「空売り」ともいい先に株式を売りつけて、株価が下がったところで買い戻して差額を利益にする。簡単に言えば株価が下がれば利益の出る取引です。


信用に関しては手軽にできる反面、損失無限定や逆日歩などのリスクもあるため当サイトではオススメはしていません。取引を開始して時間が経ち経験も豊富になってきたら少しずつ手を出してみるとよいかもしれませんね。


※ 株主優待のクロス(タダでもらう)時に使用する一般信用取引などではリスクがないため信用取引はを利用しています。

 

3 注文方法(成行と指値ほか条件つき注文)


株式を売買する際には、次のような注文をするための種類があります。ちなみにだした注文が成立することを「約定(やくじょう)」といいます。

  1. 成行(なりゆき)注文
  2. 指値(さしね)注文
  3. 逆指値(ぎゃくさしね)注文
  4. 引け成り注文
  5. 不成り注文

注文を学ぶ前に)板ってなんだ?


株式を注文する際に必ずチェックしなければならないものがあります。それが「板」と呼ばれるものです(下記画像)


(引用元 SBI証券株式会社)


板には、株価(値段)ごとに売りたい株数と買いたい株数がどれくらい詰まっているのかが一目瞭然でわかるという特徴があります。


青い枠で囲まれているところが買い板といい買い数量がならびます。赤い脇で囲まれているところが売り板で売り数量が並びます。真ん中の列が株価です。


現在386円で買いたい株数17800株と387円で売りたい43600株の間で株価が行ったり来たりしているということになります。


この板ですが、注文数量が値段ごとに均等であれば問題はないですが、銘柄によってある値段は株式注文数が多く、別の値段では株式注文数がすくないというような状況があります。時に値段が飛び飛びで板がスカスカの状態があります。その状態を「板が薄い」といいます。


そんな状況では、株式を注文する際に思わぬ値段で約定(注文成立)してしまうことがあります。


不測の事態を避けるためにも板をみること、株価ごとにどれくらいの注文があるのかをあらかじめみておくことは重要なことなのです。


1 成行(なりゆき)注文


成行注文はいくらでもいいから買いたい売りたいという注文のことをいいます。取引が始まる前に成り行き注文をだすと、取引開始時の価格で注文が約定します。取引時間中であれば、板にある売りと買いの注文のそれぞれの値段の一番近いところで注文が約定します。

 

例)上記板の状態で成行の買い注文を出すと…


387円で約定します。もし50000株の注文を成行きで出したとすると、43600株は387円で約定して、残りの6400株は一つ上の388円で約定します。


2 指値(さしね)注文

 

指値注文は買値を指定して買いたい売りたいという注文を出すことをいいます。最初に提示した板を見てみましょう。


ここに詰まっている注文は全て指値注文で出されている注文です。現在の値段に対して安い値段で買いたい場合にはその値段よりも下の値段で指値注文を出します。

例)上記板の状態で 381円に指値の買い注文を10万株出すと…

 381円脇の21000株が121000株に変わります。値段が下がってきた場合、約定するのは最初の21000株が約定した後になります。

3 逆指値(ぎゃくさしね)注文

 

逆指値注文とは指値注文の逆、ここまで下がると売り、ここまで上がると買いという注文です。その値段が付くと買いもしくは売りの注文が発動します。どういうときに使うかというと、ここまで上がったのだからこれからも上がるだろうとか、ここまで下がったのだからこれからも下がり続けるだろうという意図のもとで発注をします。

例)上記板の状態で380円まで下がったら成行きの売りをするという逆指値注文を出すと…

現在386円の株価が380円まで下がった時にそれ以下の値段で約定するように成行きの売りが自動的にでます。この場合、株数にもよりますが、380円で約定します。

4 引け成り注文

 

引け成り注文とは、市場が閉まるタイミングで注文を成り行きで約定させることをいいます。成り行きなのでいくらでも良いから買いたい売りたいという注文ですが、引けという時間的な条件が付いています。引けには前引(11:30)と大引(15:00)の2種類がありますが、大引の方が大きく株価は動きます。

例)引け成りの買い注文を出しておくと…

15:00の相場のしまった時の値段で買い注文が成立します。ただし、値段が成立せずに終わるときもあります(ザラ場びけといいます)

5 不成り注文

 

不成り注文は、あらかじめ指値注文をだしておいて、それが約定しなかった場合に、引け成りへと変わる変則的な注文方法です。あまり使うことはないと思いますので、そんなものもあるのかという程度で認識しておくと良いですね。

 

4 株式市場の基本(市場の別、株価指数、銘柄)


これまで取引という側面について見てきましたが、今度は実際に取引する舞台である株式市場について見ていきます。


株式市場という場所に上場している様々な業種の銘柄が売買の対象になります。ここでは以下の順に市場に関する知識を確認していきましょう。

  1. 市場の知識
  2. 株価指数の知識
  3. 銘柄の知識

1 市場の知識


企業が投資家によって自由に売買されるようになるためには、「株式市場」という場所に上場している必要があります。そしてこの市場にはいくつか種類があります。

  1. 東京証券取引所(1部、2部、マザーズ、ジャスダック)
  2. 名古屋証券取引所
  3. 福岡証券取引所
  4. 札幌証券取引所
  5. 大阪証券取引所(※現在はデリバティブ取引のみ行われている)

通常株式の取引をする場合には、ほとんどの銘柄において1の東京証券取引所を利用します。他の市場は流動性の低い(あまり売買されない)銘柄が多いので、よほど良い銘柄が見つかりでもしない限りは扱う銘柄は東証に限定されるのです。もともと大阪証券取引所でも現物株の取引はされていましたが、現在では現物株の部門は東証と統合され大阪市場では主にデリバティブのに行われています。


基本的知識として、東証(東京証券取引所)のそれぞれの市場で次の傾向があることを知っておくと便利です。


・東証一部


多くの銘柄が上場して、比較的大型の銘柄が多い。東証一部になるとTOPIX(株価指数)に組み入れられる。機関投資家や外国人投資家にも好んで取引される。


・東証二部


比較的小型の銘柄が多く、流動性もそれほど大きくない銘柄が多い。


・マザーズ・ジャスダック


ひとくくりにしてしまったが、新興市場と呼ばれ、値動きの激しい銘柄が多い。短期投資家たちはこの市場に上場している銘柄を扱うことが多い。


ちなみに他市場へと移ることを「市場替え」といいます。この市場替えが行われると、需給に変化が生じます。特に東証一部へと指定されることで、多くの投資家に買われます。企業の信頼度が上がることや機関投資家の買い対象になることがその原因です。

 

2 株価指数の知識


株価は企業ごとに存在しますが、企業をグループ化してあらかじめ定められた基準で指数化したものを「株価指数」といいます。


日本を代表する株価指数には以下の3つがあります。

  1. 日経平均株価
  2. TOPIX
  3. JPX400

1 日経平均株価


日本を代表する225銘柄から構成される株価指数。国内外の投資家がこの指数に注目している。なお指数に強く影響を与える銘柄をがあります。ファーストリテイリングやファナックといった企業がそれで、単独で日経平均を動かしてしまうことも多々あります。


2 TOPIX


別名、東証株価指数ともいう。東証1部に上場する全銘柄の時価総額を対象として算出される指数のことをいう。投資信託などがベンチマークとすることが多く、TOPIXに組み入れらる銘柄は新たにファンドのような機関投資家に買われることがある。3メガバンクのような銀行株やトヨタのように時価総額の大きな銘柄の動きから強く影響を受ける。


3 JPX400

資金効率の高い企業や開かれた企業体制をとっている企業を400銘柄集めて構成される株価指数のこと。ROE(株主資本利益率)もこの指数の登場により強く注目されるようになった。毎年行われる銘柄入れ替えも注目されている。

3 銘柄の知識


取引する企業の株式のことを「銘柄」といいます。銘柄ごとにコードという数字が付与されています。例えばトヨタなら7303、キャノンなら7751というように1社に一つコードがつきます。


銘柄には、時価総額に応じて規模が分かれ3つの分類になっています(※時価総額とは、企業全体の値段のようなもの)

  • 大型株・・・時価総額の大きな銘柄(TOPIX100)
  • 中型株・・・時価総額の比較的大きな銘柄(TOPIX400)
  • 小型株・・・上記以外の銘柄

大型株は、外国人投資家や機関投資家などの資金力のある投資家が取引をします。どちらかというと個人投資家は、中型株や小型株を好んで取引をする傾向がみられます。


また銘柄は33の業種別に分類することができます。それぞれの業種で指数が出ているため、業種別に株価の強弱をはかることもできます(少し難しい話になりますが。。。)


以下は四季報オンラインの業種別株価指数の一覧からの引用です。


 

5 投資スタイルの別(デイトレ、スイング、中長期投資)


投資スタイルには、期間によって次のように分かれます。

  1. デイトレード(1日で売買を完結させる)
  2. スイングトレード(2、3日から1週間ほどで売買を完結させる)
  3. 中期投資(数ヶ月から1年ほどで売買を完結させる)
  4. 長期投資(数年から数十年保有し続ける)

上記4種の投資スタイルが主なものとなりますが、まずこの4つのスタイルを覚える前に投資と投機の違いについてまずは見ていくことにします。

はじめに 投資と投機の違い

 

金融商品で運用するスタイルには大きく分けて「投資」と「投機」の2種類があります。

 

投資とはお金の大きな流れを捉えて長期的な目線で運用することを指し、投機はお金の小さな流れを捉えて短期的な目線で運用することを指します。

 

長期投資は株価の大きな流れを捉えたり、個別企業の業績を精査したうえで長期的目線で企業を応援するような投資法をいいます。様々な投資法がありますが、代表的なものに成長株投資や割安株投資などがあります。

 

一方で、株価は短期間に上下に何度も動きます。その上下を捉えて短期で利益を狙おうとするのがデイトレードやスイングトレードといった短期投資いわゆる投機です。

1 デイトレード(1日で売買を完結させる)

 

デイトレは1日の中で株を売買することで、利益を出す投資スタイルです。株価は1日の中でも上下し波を作りますので、タイミングを捉えて株を買い、そこから少し上がったところで株を売り利益を出していきます。ほとんどのデイトレーダーが1日に複数の銘柄を複数回取引します。

 

モニターを何台も並べて、銘柄の動きを監視して日中はパソコンの前に張り付いているのがデイトレーダーの仕事です。そのため、基本的にはデイトレ~ダーになるには仕事を辞めて自由な時間を作る必要があります。

 

2 スイングトレード(2、3日から1週間ほどで売買を完結させる)

 

スイングトレードは株を買ったのち日をまたぎ数日間保有してから株を売るスタイルでデイトレ同様に短期投資の一種です。デイトレと違うのは、日をまたぐ取引のため会社員や自営業など仕事を持っている人でもできる点にあります。夜間に注文を入れておくことが可能であったり、スマホで気軽に行えたりと会社員でも数多くの人がスイングトレードを行っています。

 

株式には2、3日でも大きく上下する銘柄が数多くあり、そのような銘柄の大きく動く前の段階を捉えて投資をして思惑通り動いたら利益を獲得しようというスタイルです。

 

3 中期投資(数ヶ月から1年ほどで売買を完結させる)

 

中期投資は数ヶ月から1年ほど株式を保有して利益出します。これから大きく株価を伸ばす企業を見極めてゆっくりと投資を楽しむスタイルです。業界の伸びや企業の成長性に着目する投資なので、基本的には仕事をしている人に向いている投資法だと言えます。

 

企業の成長性が鈍化して株価も伸び悩んできたなと判断したら、株式を一旦売却して利益を確定して他の投資先を探します。企業によっては業績の伸びと同時に株価を10倍以上にまで膨らませるものもあります。そのようなお宝株を発掘するのも投資の一つの楽しみだと言えますね。

4 長期投資(数年から数十年保有し続ける)

 

長期投資は数年から数十年株を保有して、配当や値上がり益を享受しようという投資スタイルです。どちらかといえば長年にわたって配当をもらい続けることを目的に投資をする人たちが多くいるのも長期投資をする人たちの特徴です。

 

ただし、長期で投資するからにはその企業を厳しい目で見守る必要があります。企業が発行する財務諸表やIRなどに目を通し企業活動が順調にいっているかをチェックするのです。

 

そういった意味では、短期投資にはない難しさがあると言えます。有名な格言ですが、長期投資においては銘柄選定に関しては「結婚相手」を選ぶつもりで投資する必要があるのです。

 

6 ファンダメンタル分析(割安指標と財務指標まとめ)


ファンダメンタル分析とは、企業の業績や財務などを考慮して投資価値のある企業を探しだすことをいいます。貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書などを利用して企業の健全性や収益性を確認します。


例えば企業の業績や資産から判断される現在の企業価値と現在の株価を比較して割安だと判断されれば投資をします。以下の指標は代表的な割安指標です。

  1. 割安指標① PER
  2. 割安指標② PBR

また財務諸表から株式価値を把握することはとても重要で、企業の安全性をはかるためには欠かせない財務指標がたくさんあります。こちらは長期投資をする人たちが好んで使用する指標です。主な財務指標は下記の通りです。

  1. 財務指標① 流動比率
  2. 財務指標② 自己資本比率
  3. 財務指標③ 有利子負債比率
  4. 財務指標④ ROE(自己資本利益率)

 

割安指標① PER

 

PERは株価の割安度合いを企業の利益面から測るための指標です。株価収益率ともいい、株価を1株あたりの利益で割って出します。


PER(倍)=株価/1株あたりの利益


現在の株価が1000円で1株あたり利益が100円の企業のPERは10倍ということになります。10倍が割安かどうかは、他の銘柄と比較することで判断する必要があります。ただ、一般的には10倍以下であれば割安の範囲だと言われています。

割安指標② PBR

 

PBRは株価の割安度合いを企業の資産面から測るためのものです。株価純資産倍率ともいい、株価を1株あたりの純資産で割って算出します。


PBR(倍)=株価/1株あたりの純資産


現在の株価が1000円で1株あたり純資産が800円だとすると、1.25倍ということになります。こちらも絶対的な基準はないですが、一般的には1倍以下であれば割安だと判断されています。

財務指標① 流動比率

 

流動比率は短期的な支払い能力がどれくらいあるのかを企業の資産面から測るための指標です。


企業の貸借対照表をみると、1年以内に返済する必要ある流動負債と1年以内に現金化される資産である流動資産があることがわかります。


流動比率=流動資産/流動負債*100


この数値は一般的には200%をうわまっていると安全性が高く、100%を下回っていると危うい判断されることになります。

財務指標② 自己資本比率

 

自己資本比率とは、総資本に対して株主資本がどれくらいあるかを%で示したものです。


総資本は、株主から借りた資本、社債、銀行からの借り入れなどすべての資産を指します。そのうちの株主資本(すぐに返済する必要のない資産)がどれくらいあるのかをみようというものです。

自己資本比率=株主資本/総資産*100


この数値は高いほど良いとされ、一般には50~75%程度で優良だとみなされています。

財務指標③ 有利子負債比率

 

有利子負債とは文字通り、企業が利子をつけて返す必要のあるお金いわば借金のことです。有利子負債比率とは以下のように算出されます。


有利子負債比率=有利子負債/自己資本*100


この数字は低いほど良いとみなされますが、企業が攻撃的に業績を拡大させている時には一時的に数字が高くなることもあります。利益が大きくなれば有利子負債であっても簡単に返済できるので有利子負債比率が高いことはそれほど危険ではないと考えることができるのです。

財務指標④ ROE(自己資本利益率)


ROE(自己資本利益率)は、株主資本を使ってどれくらい利益を生み出しているかを%で算出したものです。利益を生み出すための効率性をみるための指標です。


ROE(自己資本利益率)=純利益/株主資本*100


このROEは、2014年から開始された株価指数JPX400の銘柄構成において重視される指標であることが話題を呼びました。企業によっては、このROEを上昇させるため利益率をあげるだけでなく自社株買いを行うことを宣言するなど、ROEの役割はじょじょに高まりつつあります。


 

ファンダメンタル分析 まとめ

 

 

投資においてはまずファンダメンタル分析が基本となります。業績のこれから伸びる企業を選んで投資をしていくことが投資で成功する王道なのではないかと私も思います。


 

参考となる書籍)

※上記写真をクリックすると、本の評価レビューなどが見られます。



 

7 テクニカル分析(ローソク足、出来高、移動平均線、ダウ理論)


一方でテクニカル分析とは、企業の株価の値動きに着目して銘柄を探して投資をする方法の事をいいます。


株価の動きには一定の傾向があると捉えて、罫線(チャート)を利用してその値動きの今後を予測します。代表的なチャート分析の材料には、ローソク足、出来高、移動平均線などがあります。


これは、いわゆる短期投資をする人たちが好んで使用する方法です。下記4つは入門編として抑えておくと良いと思われます。

  1. ローソク足
  2. 出来高
  3. 移動平均線
  4. ダウ理論


1 ローソク足


株をしたことない人でも、ローソクの形をしたグラフを見たことのある人はいるかもしれませんね(下記画像)

これは一般にローソク足と呼ばれ、投資をする人たちの株価予測に使用されています。形を見ると決められた期間にどのように動いたのかが一発でわかるため人気のあるテクニカル指標です。


ローソク足は、一定期間において、始め値、高値、安値、終値の4本値で作られます。


始め値と終値でローソクの体を作ります。そして高値と安値でヒゲ(上記の細い棒)の部分を作ります。


始め値より終わり値が高く終わった場合には体は白で、安く終わった時には体が黒になります。


ローソク足の期間は5分、1日、1週間、1月と定められ、その間で動いた株式の値動きを図形化してローソク足として定めます。それをつなげていくと、下記のようなローソク足のみの株価チャートが出来上がります

引用元:SBI証券株式会社
引用元:SBI証券株式会社


2 出来高


出来高とは、株式の売買をされた量のことを指します。ボリュームとも呼ばれます。テクニカル分析においては、出来高は重視されることが多く、出来高の量によって加熱しているかどうか、人気がなくなってきたのか、値動きが完全に落ち着いたかなどを確認することができます(下記図)

引用元:SBI証券株式会社
引用元:SBI証券株式会社

ローソク足や移動平均線と組み合わせて値動きを確認するのが一般的で出来高の持つ特有のサイクルなどを利用して株価予測を行なっていきます。


3 移動平均線


決められた期間の最後の株価のことを終値と呼びますが、一定期間の終値の平均値を算出してそれをつなぎ合わせた線のことを移動平均線といいます。


これは簡単にいうと、株価の値動きが激しく動きすぎていないかどうかを目で確認するためにある線です。株価は一時的に株価が激しく上下することがありますが、落ち着けば本来あるべき株価まで戻って来るという習性があります。(下記図)


引用元:SBI証券株式会社
引用元:SBI証券株式会社

先ほどご紹介したローソク足に絡むように動いているのがわかります。短期投資家にとっては命ともいえるテクニカル指標であり、広く一般に使用されています。その分、移動平均線に絡んだ株価の値動きには一定の法則が出来上がっています。

 



4 ダウ理論


ダウ理論は、株価の流れ(トレンド)がどのように発生してどのように動いていくのかを説明するための理論です。


株価をチャートをみると、株価の動きは大きな流れ(トレンド)と小さな流れ(トレンド)が積み重なってできていることがわかります。


ダウ理論は、このトレンドを理論的に説明するためのものです。



 

テクニカル指標 まとめ


ここまで4つのテクニカル指標を簡単にご紹介しましたが、他にもRSI、MACD、ボリンジャーバンド、ストキャスティクスなど多くのテクニカル指標があります。


 

個人的には、ファンダメンタル重視の投資スタイルに補助的に先ほどご紹介した4つの指標を組み合わせれば十分なのではないかと考えています。

 

8 アノマリーとは


アノマリーは株式市場全体や個別銘柄の動きの傾向をいいます。市場の長い歴史のなかでは株価の動きにそれなりの傾向が出ることがわかっているのです。


これは世界的にもアノマリーとして、一つの投資手法が存在するくらいです。


例えば最も有名で代表的なものに「セルインメイ(5月に売れ)」というアノマリーが存在しています。これは傾向として5月が下がりやすいからであり、それに従って素直に売る投資家たちによりさらにアノマリーが強化されます。特にアノマリーに関しては日経平均株価つまり全体相場の値動きの傾向を掴む程度に覚えておくと最初はよいかもしれませんね。


他にもアニメが株式市場に与える影響や小型株効果といったアノマリーが存在しています。



参考となる書籍)

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9 投資家の種類(個人投資家、機関投資家、外国人投資家)


投資をしている人たちは一般に次のように分けることができます

  1. 個人投資家(一般の投資家)
  2. 機関投資家(銀行・保険・投信・年金など)
  3. 外国人投資家(政府系ファンド・海外ヘッジファンドなど)

上記3種は覚えておく必要があります。よく日経新聞にも取り上げられるのが上記の投資家たちでそれぞれに役割が異なります。

 

1 個人投資家


個人投資家は、一般の投資家たちの集合体です。それこそ投資初心者から相場を動かしてしまうほどの力を持つ投資のプロまでたくさんの種類の投資家がいます。スタンスも1日で株の売買を完結させるデイトレから一度買ったら売らない超長期投資まで千差万別です。


個人投資家は一般的には多くの人(9割)が損失を出しているという話があります。


プロの投資家に比べて、それは情報量や資金量が少ないためだと思われます。またほとんどの投資家が知識不足経験不足のまま市場に入ってきてしまうことに起因しているのかもしれませんね。

一方で一部の投資家は市場や銘柄の特性を見抜いて資産を着実に増やしている人もいます。

2 機関投資家


機関投資家は、ファンドと呼ばれる投資信託や保険や信託銀行といった企業、年金機構など様々な法人が主体です。基本的にはなんらかの方法でプールされた資金を市場に投資して資産運用を行います。日経平均株価やTOPIXそのため、ときに市場に大きな影響を及ぼすことがあります。

3 外国人投資家


外国人投資家は、海外の政府系ファンドやヘッジファンドといった力のある投資家たちの事をいいます。資金力があるのでときに市場を操作することで利益を追求することがあります。短期投資をする海外投資家もいるので、市場ではつねに海外投資家の動きは注目されています。


様々な投資家たち まとめ


株式投資をするなら、少なくとも上記3種の大きな動きを捉えて投資をする必要があります。


下記サイトは投資の主体が買い越しか売り越しかを教えてくれるサイトです。定期的に目を通していくと相場全体への洞察力が少しずつついていくはずです。


投資主体別売買動向(トレーダーズウェブ)



参考となる書籍)

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まとめ


ここに書いた知識はあくまで入門的な知識です。


はじめは無理せずに相場になれることを目的に少しずつ技術を習得していくつもりで投資の世界へと入っていくと良いかもしれませんね。株式投資には、株主優待だったり、配当だったり値上がり益を狙う以外の投資の仕方もたくさんあります。いろいろなスタイルを混ぜて自分なりの投資方を作っていくことをお勧めします。


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