高配当銘柄に投資するための基本的な知識と注意点とは


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企業は、資金を出してくれている投資家に対して、配当という形でお礼をする場合があります。そしてこのお礼は企業によって率が高かったり、低かったりします。


配当率が高い企業の株式のことを高配当銘柄といいますが、必ずしも高配当銘柄に投資をすれば投資が成功するというわけではありません。


投資先の配当率がなぜ高いのかを分析することで、投資先として適切だと判断できれば投資をするのが高配当銘柄への投資を成功させるための近道です。


このページでは、高配当銘柄の基礎知識と高配当銘柄へ投資をする際の注意点をご説明します。


高配当銘柄とは


高配当銘柄とは、配当利回りが高い銘柄の事をいいます。なぜ配当「利回り」で比べるのかを例をあげて説明します。


ある企業A社と別の企業B社がありました。それぞれの企業の株価と配当は以下の通りです。

A社

株価1株あたり1000円

配当1株あたり10円

B社

株価1株あたり250円

配当1株あたり5円

上記の表を見ると、1株あたりの投資ではA社の方が配当金をもらうことができますが、投資した金額に対しての配当金の割合でいうと、B社の方が配当をより多くもらうことができます。


この投資した金額に対しての割合のことを、配当利回りといいます。額面の配当金だけで見ると一見高く見える銘柄でも、現在の株価と比較して配当利回りにしてみると、必ずしも高くなかったりするので、配当を比較するときには、配当利回りでの比較が必要です。


高配当銘柄はこの配当利回りが高い銘柄のことを指します。配当利回りの高い銘柄は配当の権利確定の日付が近づくと株価を上昇させることがあります(※後述)


まずは高配当銘柄をランキングで探す


高配当利回りの銘柄を探すには、ランキングを利用するのが一番楽です。証券会社のツールやヤフーファイナンスのランキングを利用することで現在の株価と年間で予想される配当を計算した利回りで高い順に出てきます。


ここでヤフーファイナンスで確認してみましょう。2015年11月6日の終値ベースでの配当ランキングです。東証1部。2部、マザーズ、ジャスダックすべての市場でスクリーニングをかけています。

引用元:ヤフーファイナンス株式ランキングより
引用元:ヤフーファイナンス株式ランキングより

ランキングは銘柄コード、市場、銘柄名、時間取引値、決算年月、1株配当、配当利回りの順に記載されています。配当利回りを見てみると、1位から15位までの間でだいたい4.5%から5%後半あたりに収まっていることが分かります。通常はこの範囲で高配当ランキングが収まるとみてよいです。ただ時々、悪材料が出て株価が一気に10分の1になるなど異常な暴落をしたときには、配当利回りが一時的に高くなることがあります。そのような銘柄はニュースをしっかりと確認して買わないようにしましょう。


さて、このあたりの銘柄ですがこのランキングから適当に買ってみれば5%前後の配当をもらえ続けるのかというと必ずしもそうではありません。確かに、配当利回りランキングは高配当銘柄を探すために使えるのですが、これからもその高配当を維持できるのかをしっかりと確認しておく必要があります。


それが次の項目となります。

配当利回り銘柄を買う際の注意点


配当利回りの高い銘柄はランキングを使用することで探すことができることが分かりましたが、配当利回りが高い銘柄であればなんでも良いかというとそうではありません。


先ほどのランキングでも説明したように、ランキング機能を使えば現在では配当利回りの高い銘柄は簡単に見つかってしまいます。にも関わらず、配当利回りの高いまま放置されているのはなぜでしょうか。高配当なのであれば、すでにたくさんの投資家に買われて株価も上昇してその結果利回りは低くなっているはずです。


ここに高配当銘柄を扱う際の注意点があります。


高配当銘柄の中には、業績悪化による株価下落が起きた結果、配当利回りが上昇した銘柄が存在するのです。


本来企業は業績の伸びに応じて、配当を増やしたり減らしたりしますが、業績が悪化しても過去の配当を維持したままにしてある企業がたくさんあるのです。


簡単に説明すると以下のようになります。例えば、


2年前に1株利益が100円のある企業が配当を1株あたり20円出していたとする。

今年は1株利益が20円に減った同企業が1株あたり20円の配当を継続している。

来年は1株利益が10円に減りそうな同企業が1株あたり20円の配当を継続しようとしている。


上記のような利益と配当の推移をしている企業があると仮定しましょう。実際にこのような企業が実はたくさんあります。


つまり、利益が減ると株価は下落しますが、配当の金額は企業の施策により維持することが可能です。この場合利益から配当が出せない時には、企業内に留保してある利益(利益剰余金)を削って出すことになります。


業績不振により高配当になっている銘柄は、急に配当を大幅に減らしたり、時には無配(配当無し)に転落することがあります。(これってものすごい怖いことですよね汗)


ではこうした銘柄を掴まないためにはどうしたらよいのでしょうか。


業績には売上高や営業利益などといった種類がありますが、最終的に投資家が注目するのが1株利益というものです。これは最終利益(純利益)を発行してある株式の総数で割ったものですが、まずは、この1株利益の範囲内で配当を出せているかどうかを確認する必要があります。


次にチャート形状を確認です。株価の下落により例えば株価が数年前と比べて半分以下になってしまっている場合。


この時に配当も当然半分にしていれば問題ないのですが、無理して配当を維持しているなら当然配当利回りは2倍になっているはずです。


こう言った銘柄を配当利回りが高い優良な株だと勘違いして買ってしまわないようにする必要があります。

 

 

それでは、次にどのような高配当利回り銘柄を買うべきかを確認します。


買うべき高配当利回り銘柄


それではどのような高配当銘柄なら買ってもよいのでしょうか。


まずは基本に立ち返ると「本業が順調だから業績が伸びている」なら積極的に買うべきだと考えています。業績伸びてて、株価も伸びているのに高配当なんてある意味で最強ですよね。このような企業は業績ののびと共に配当も増やす傾向にあります。


例としては、大企業ではありますが、東京エレクトロン(銘柄コード8035)が良い例でしょう。東京エレクは、毎年順調に業績を伸ばすととも配当も増加させました。下記は最近の会社四季報の業績の推移です。

引用元:マーケットスピード 東京エレクトロン 四季報予想より
引用元:マーケットスピード 東京エレクトロン 四季報予想より

利益ののびに合わせて、配当を増加させていることがわかります。2015年11月6日現在で配当利回りは3%近くあります(チャートは上昇基調)


このように株価が上昇しても配当利回りが高いということは業績の伸びに合わせて配当を増やしているということが分かります。


また配当性向の高い企業にも注目です。


配当性向とは、利益に対してどれだけ配当を出しているかをみるものです。たとえば1株利益が100円の企業があって、1株配当が30円なら配当性向は30%、50円なら50%ということになります。


配当性向の高い企業は、利益が出たら出た分だけ配当が増えるので高配当に成る傾向があります。


代表的な企業に、ピープル(銘柄コード7865)という企業があります。配当性向が100%のため、利益が出たら出た分だけ投資家に還元するというなかなかな企業です。


本業が順調にいっているようですので、2017年の配当予想も増加基調、予想配当利回りは5%近くあります。業績が順調でここまで配当利回り の高い企業はそれほど数多くはありません。

引用元:マーケットスピード ピープル 四季報予想より
引用元:マーケットスピード ピープル 四季報予想より

上記四季報の業績推移を見ても、1株利益と1株配当の数字が同じ値になっています。利益が出れば出るほど株主に還元する企業だと言えます。業績好調が続く限りは株主でいてもいいこのような企業を見つけて投資をしていくと良いと思われます。


特に上記ピープルは知育玩具販売の本業が順調にいっているようですので、2017年の配当予想も増加基調、予想配当利回りは5%近くあります。業績が順調でここまで配当利回り の高い企業はそれほど数多くはありません。

まとめ


高配当銘柄への投資をするのも一つの大きな投資戦術ですが、なぜ配当率が高いのかをしっかりと確認しておくことが大事だとお伝えしました。


ランキングで絞ってみると瞬時に高配当銘柄が出てきますが、なぜみんながそのような銘柄に投資せずに放置しているのかを考えるのです。その上で市場の一時的な暴落や業績に影響を与えない程度の悪材料によって株価が大きく売り込まれたところで高配当・好業績銘柄を仕込む。


結局はこれが高配当銘柄投資の鉄板のやり方なのではないかと思っています。参考になれば幸いです。

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